奥歯のインプラント治療症例
投稿日:2016年10月28日
カテゴリ:08.インプラントの症例
左下3本の欠損をインプラントで回復した症例
初診時
口全体の治療を希望され、来院されました。
下の前歯以外はすべて虫歯であったり、
治療されてあったりします。
歯石も着いていて、歯周病にもなっています。
左下(画面向かって右)の歯は割れていて保存不可でした。
右下(画面向かって左)は保険で被せ物ができます。
しかし、左下は保険では入れ歯にせざるをえません。
以上を説明し、左下のインプラントの同意を得ました。
一次手術終了
傷口を縫いつけたところです。
当医院でのインプラントは2回法と呼ばれる方式のものです。
これは一次手術では粘膜に完全に覆われるようにして感染を防ぎ、約3ヵ月後に頭の部分を露出させて被せ物を装着するという方式です。2回手術をしなければならないという欠点はありますが、確実な方法であるため、多くのインプラントで採用されております。
一次手術の費用は\660,000(税込)でした。
内訳は以下の通りです。
インプラント:@\198,000×3本=\594,000(税込)
被せ物の費用は3ヵ月後に発生します。
初診時X線
矢印で指し示した歯が、割れている歯です。
左下は、3本歯が無いことになります。
インプラントのためのガイド-1
インプラントはどこに、どのような角度で植立するかと言うことが非常に重要です。これを間違えると神経や動脈を傷つけ、重大な後遺症を残すからです。
このガイドをステントと言います。
また、最終的な被せ物をきれいに入れるためのシミュレーションにもなります。
本症例の場合、3本ですので、ステントの料金は\11,000(税込)です。その他、CT撮影代・画像分析代に\33,000(税込)かかります。
インプラントのためのガイド-2
口の中で器具を操作しやすくするために半分削ります。
緑の線に沿って、器具を骨に挿入します。
画像分析
神経の管や血管を傷つけないようにするためにCT撮影をし、
画像分析を行います。
術中
一番細い器具を骨に入れてレントゲン写真を撮りました。
咬む力が加わる平面に対して垂直に、
なおかつ互いに平行に器具が入っているのがお分かり頂けるでしょうか。
一次手術終了
インプラントの埋入が終わりました。
一次手術終了
傷口を縫いつけたところです。
当医院でのインプラントは2回法と呼ばれる方式のものです。
これは一次手術では粘膜に完全に覆われるようにして感染を防ぎ、約3ヵ月後に頭の部分を露出させて被せ物を装着するという方式です。2回手術をしなければならないという欠点はありますが、確実な方法であるため、多くのインプラントで採用されております。
一次手術の費用は\594,000(税込)でした。
内訳は以下の通りです。
インプラント:@\198,000×3本=\594,000(税込)
被せ物の費用は3ヵ月後に発生します。
完成
傷埋めたインプラントを表に露出させる二次手術を行い、その後完成しました 。二次手術の写真は撮影していませんでした。
写真は完成した所です。今回の場合、いざという時にすぐにはずせる様、ネジでとめる方式としました。
咬み合う面にネジ穴があるため、白い物で蓋をしています。食事には一切不都合はありません。
二次手術の費用は\99,000(税込)でした。
内訳は以下の通りです。
インプラント:@\33,000×3本=\99,000(税込)
被せ物の費用は3ヵ月後に発生します。
被せ物の費用は¥264,000でした。
内訳は以下の通りです。
金の被せ物:@¥88,000×3本=¥264,000(税込)
完成(横から見たところ)
上は予算の都合上、保険の入れ歯としました。
上と下、どちらを優先的にインプラント治療するかといえば、たいていの場合、下を優先させます。
理由は、下の方が入れ歯が難しいからです。
総額は以下の通りでした。
サージカルガイド:¥11,000
CT撮影:¥7,700
画像分析:¥22,000
一次手術:@¥198,000×3本=¥594,000
二次手術:@¥33,000×3本=¥99,000
被せ物の費用:@¥88,000×3本=¥264,000
総計:¥997,700
完成(咬合面観)
治療費 | 997,700円(税込) |
---|---|
リスク・注意点 | ・金属を含む上部構造を使用する場合には、金属アレルギーを引き起こすリスクがございます。 ・日々のケアや定期メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎を発症するリスクがございます。 |
奥歯のない20代女性へ実施したインプラント治療の症例
「奥歯でかめるようになりたい」
ということで来院された20代女性です。
後ろから数えて2本以上歯がない場合、健康保険では入れ歯しか選択の余地はありません。
たとえ自費治療でも、
入れ歯以外の選択肢はインプラントしかありません。
20代女性と言うことを考慮し、インプラントのことを説明し、同意を受けました。
レントゲン写真
レントゲン写真です。
下あごには大きな神経が走行しております。
ここを傷つけると半永久的な知覚麻痺が起こります。
この症例では神経まで十分な距離がありました。
インプラントのためのガイド
インプラントはどこに、どのような角度で植立するかと言うことが非常に重要です。これを間違えると神経や動脈を傷つけ、重大な後遺症を残すからです。
このガイドをステントと言います。
本症例の場合、2本だけですので、ステントの料金は11,000円(税込)です。
その他、CT撮影代7,700円、画像分析代に\22,000(税込)かかります。
術後
インプラントを植立してから、4ヵ月後の完成の状態です。
インプラントは骨と結合するのに3ヶ月から半年かかるからです。
被せものの材料は18金とハイブリッドセラミックにしました。
セラミックよりも18金の方が耐久性が高く、また、奥歯で目立たなかったからです。
また、セラミックではなくハイブリッドセラミックにしたのは、予算によるものです。
費用は¥678,700(税込)でした。
内訳は以下の通りです。
サージカルガイド:¥11,000
CT撮影:¥7,700
画像分析:¥22,000
一次手術:@¥198,000×2本=¥396,000
二次手術:@¥33,000×2本=¥66,000
ハイブリッドセラミックスと金:
@¥88,000×2本=¥176,000
総計:¥678,700(税込)
年齢 | 20代女性 |
---|---|
治療費 | 678,700円(税込) |
リスク・注意点 | ・咬み合わせのずれなどにより、上部構造が破損する場合がございます。 ・金属を含む上部構造を使用する場合には、金属アレルギーを引き起こすリスクがございます。 ・日々のケアや定期メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎を発症するリスクがございます。 |
術後エックス線写真
上の奥歯の虫歯について
金歯と咬み合う上の歯に黒い虫歯があるのがお分かりいただけるでしょうか。
昔は早期発見・早期治療の名の下に削って詰め物をしてきました。
しかし最近では、ごく初期の虫歯や、再石灰化しつつある虫歯は削らない方が良いことがわかってきました。
しかし、人間の目では、削るべきか、経過を見るかの判断はできません。
そこで、歯科オペラデンタル浜松はレーザーを用いた虫歯検知器・ダイアグノデントを使用し、判断しています。
痛くないレーザーで検査
初期の虫歯を歯科用の探針でつつくと、虫歯を進行させてしまう場合がある事が、わかってきました。
ダイアグノデントはレーザーで検査するので虫歯を進行させません。もちろん痛くありません。
数値で表示
悲しいことですが、医者の言葉が信じてもらえない世の中になりつつあります。
「テレビで、削るハイシャは遅れた悪い歯医者だと言っていた!」
とか、「金儲けのために悪くもない歯を虫歯と言いくるめるつもりでしょ?」
などと、誠実にやっているのに心にもないひどいことを言われたこともありました。
しかし、ダイアグノデントは機械が感情を交えず数値で表示するため、不信感を持った方にも納得していただけると思います。
また、私自身も「健康な歯を守りぬく」という歯科医師本来の仕事をなすことができ、うれしく思っています。
人間の経験よりも正しい判断
深い溝の中や歯と歯の間などX線でもわからない虫歯も診断できます。
歯科医師から一言
インプラントは異物を体内に打ち込むものです。
そのため、「いそがしくて歯をみがく時間がない」という方や「タバコがやめられない」という方には、
あまりお勧めいたしません。
というのも、異物が体内から頭を出している状態ですので、化膿しやすいからです。
また、骨が少なくてインプラントをすると神経を傷つけることになるようなケースもあります。
そのような場合は大変に大掛かりな手術になるため、紹介ということも考慮いたします。
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